島外高校に進学13・8%/20年度中学卒業生進路
多様性応じ選択肢広がる/宮古教育事務所 通信制も伸びる
宮古教育事務所によると、2020年度管内中学校卒業生進路状況(今年3月卒業)は、島内の県立学校が79・7%となり全体の約8割を占めた。一方で、島外(県内)の県立学校への進学は10・5%。さらに、県外の高校への進学も3・3%あり、島外(県内)県立学校と県外高校には合計で13・8%が進学していることが分かった。
宮古管内(宮古島市、多良間村)の同年度における中学校卒業生は、男子が270人、女子が273人の合計543人だった。
そのほかにも、通信制高校が2・9%、就職が1・5%、高等専門学校が0・9%となっている。また、無業者は1・1%となった。
対前年度比では、島内の県立学校が2・9ポイント減となる一方で、島外(県内)の県立学校が0・3ポイント、県外の高校が0・2ポイントそれぞれ上昇した。無業者は0・5ポイント下降となった。
こうした状況について、同事務所では「島内県立高校をはじめ、島外へ進学する生徒も一定数は見られる」としている。
通信制高校が対前年度から1・9ポイント上昇。これについて、同事務所は「スクーリング(通学)を取り入れた通信高校が全国同様に県内においても増加しており、高校進学に置いては選択の幅が広がっている」との見解を示した。
そのほかにも、通信制高校については、多様な学習ニーズの受け皿としての役割や、経済的理由で進学できなかったり、不登校等の子供たちの進学先としても自立に向けたキャリア教育の視点からも期待できるとしている。
そのほか、生徒たちの進路選択については「将来の自立を見据え、目的意識を持った進路選択が行われるよう、早い段階からの計画的な進路指導と学習指導を接続した活動の展開が必要」とした。
さらに、家庭に対しては「各高校等の進路情報を子どもと共有し、じっくりと時間を掛けて話し合い、進路決定を行うことが大切」と呼び掛けた。