一般財源10%減求める/市来年度予算
コロナで税収減予測/市職員に編成方針説明
2022度予算に向けて市は11日、予算要求する各課に対し、編成方針を説明した。留意点として▽主要施策の着実な推進▽施策・事業の重点化▽効率的・効果的な事務事業執行▽財源の確保に向けた取り組み▽将来負担を考慮した編成-などを示した。宮国泰誠総務部長は、財政調整基金の取り崩しに危機感を示しながら、一般財源分については今年度比10%減での要求を求めた。各課の予算要求は12日から始まり、ヒアリングなどを経て来年1月末に1次内示、2月上旬までには最終内示が行われる。
説明会には各課の予算担当職員約60人が参加した。宮国部長は「新型コロナウイルス感染症の影響で自主財源の税収減が見込まれている。普通交付税も査定が一本化され、厳しい状況にある」と説明した上で「これまで財政調整基金を取り崩して編成し当初予算を成立させてきた。16億円の取り崩しを10億円程度まで抑えたい。できればもっと少なく抑えたい。そのためにも来年度予算要求では、一般財源分は10%減でお願いしたい」と求めた。
財政課は今年度、新型コロナウイルス感染症の影響で市税収入が落ち込み、逆に歳出面ではコロナ対策費、社会保障費などが増える見込みと現状を説明。来年度に向けては「事業・施策の効率性や実効性の向上、スクラップ・アンド・ビルドのさらなる徹底を図り、限られた財源を重点的に配分することで、持続可能な宮古島の発展と誰一人取り残さない社会づくりの実現に取り組む」と基本的な考えを示した。
また財政健全化について、「財政指標は健全な状態を維持しているが、合併特例債など市債を活用した公共事業によって、市債残高が増加しており、長期財政ビジョンでも健全化判断比率は上昇傾向になると試算されている」とし、「市債の償還財源となる減債基金への積み立てを行いながら、事業実施では高率補助を活用。新規の施設整備では将来的な維持管理コストを検証して予算編成する」などとした。
21年度の一般会計当初予算は378億9400万円だった。