返還金6278万円を補正/宮古島市
会計検査院指摘の不適正支出金
宮古島市は24日、市議会3月定例会(1日開会)に上程する議案を市議会議員に説明した。議案は総額326億8000万円の2011年度一般会計予算や10年度補正予算など34件。補正予算には、会計検査院から不適正支出と指摘があった国庫補助事業事務費を国、県に返還する6278万円が盛り込まれている。財政調整基金積立金(貯金)には11億9000万円を計上した。
返還金の内訳は▽国3355万8000円▽県780万4000円-。そのほか、国庫補助事業事務費の不適正支出が指摘された対象期間(03~08年度)までさかのぼっての加算金2141万円。
会計検査院から指摘された不適正金額は、農林水産関係補助事業の事務費に当たる需用費や賃金、旅費で、本来の使い道とは違う目的で支出していた。
下地敏彦市長は昨年11月、「今後は法令を順守して補助金を支出していきたい」と述べ、請求に応じて全額返還する方針を示していた。
補正予算に計上した11億円の財政調整基金積立金は、市の予算を使って行うべきだった事業を、国の地域活性化交付金で実施することによるもの。市の積立金はこれを加えると計21億円になる。
伊川秀樹財政課長は「災害など大きな補正予算がなければ次年度も同額ほどを積み立てることができる」と説明。5年後の2015年度以降は、合併したことによる地方交付税の特例分約35億円が段階的に縮減されることから「積立金は最低でも35億円は必要」との考えを示した。