新防災情報システム導入へ/市議会3月定例会
工事費3億7000万円計上
開会中の宮古島市議会(下地明議長)3月定例会は2日、本議会で上程議案に対する質疑を行った。2011年度一般会計予算案の防災事務費工事請負費3億7147万円について砂川正吉総務部長は、新たな防災情報システムを導入予定であることを説明した。新里聡氏の質問に対する答弁。現在、工事中の海中公園は4月開業が可能なのかとの亀浜玲子氏の質問に長濱政治副市長は「それに向け頑張るとしか言えない」と答えるにとどまった。
現在、市の防災情報の伝達手段としては防災無線と田園マルチメディアがある。しかし、田園マルチメディアについては家庭に設置されている端末機器がすでに製造中止となっていて、修理などの対応も2011年度中の終了が予定されている。さらに、情報発信を行う平良庁舎のメーン機材はすでに故障し使用不能となっていて、現在は旧市町村役場に設置されていたサブ機材を使って対応する状態となっている。
新里氏の質問に対し砂川総務部長は「(田園マルチメディアは)いつ使えなくなるか分からない状態。もともと防災情報を伝えるために導入されたわけではなく、停電時には使えないなど防災情報システムとしては不十分」との考えを示した。
市としては、新しい防災情報システムを導入し、島内のへき地や海浜区域など100カ所に新たなスピーカーを設置して、緊急時には島内全域に情報発信できる環境を整えたい考え。砂川総務部長は本紙の取材に対し、「今回の予算案が承認されれば庁内に委員会を設置し、システムの内容などについて具体的な検討に着手し、11年度中には運用を開始したい」との思いを示した。
水産振興事務費の委託料に海中公園管理費などが含まれていることに関連して亀浜氏が、現在の工事進ちょく状況で当初の予定通り4月1日にオープンし、周辺海域は観察できる環境に整えることができるのか質問。それに対し長濱副市長は「工期は3月31日まである。見る環境が整うかという話になると現時点では、それに向けて頑張っているとしか言うことができない」と答えるにとどまった。
10年度一般会計補正予算案の漁港建設費工事請負費が1082万円減額されていることについて平良哲則農林水産部長は、保良漁港などで予定していた整備工事が、工事着手に必要な漁港施設等利用計画変更協議が遅れ執行できなかったことが要因と説明した。新城元吉氏に対する答弁。