購買者旅費助成は継続/下地市長 6月競り中止で対応策発表
県が31日、口蹄疫(こうていえき)被害の影響で6月の家畜競りの開催中止を決定したことを受け、下地敏彦市長は同日夕に市長室で会見を開き対応策を発表した。県が実施を表明している餌代補助に対し、市としても応分の負担を行うこと、6月期肉用牛競りで予定していた県内外からの購買者に対する旅費の一部を助成を、7月期競り実施の時にも行う考えを示した。
6月競り中止の決定について下地市長は「開催を期待していたが、宮崎の状況を考え、慎重を期すということだと思う。口蹄疫が宮古で発生したら、全頭殺処分という形になる。苦しいけれどもこの決定は理解できる」との思いを述べた。
5月の競り中止により、子牛735頭、成牛27頭の計763頭が出荷できなかったが、6月の中止により7月期の競りには1000頭ほどが出荷されることを市では見込んでいる。
市は5月26日、6月期競り再開を前提に、販売促進のため、県外からの購買者へは一律5万円、県内は3万円の旅費を助成することを決定。下地市長は7月期競りが開催された場合も、同額の助成を行うことを明言。さらなる補助としては、県が実施を表明した県全体で約4000万円の餌代補助の宮古への配分額に応じ、市も応分の負担を行い、農家を支援していく考えを示した。
7月期競りが開催された場合、子牛価格は上昇するとの情報と、下落するとの異なる情報が混在していて、予想ができない状況にあると語る下地市長。もし大幅に下落した場合には、農家を救済するために「出荷支援金」の名目で補助金を支出することも現在、検討していることを説明。「災害対策と同じ考えで取り組むべき問題。いずれは終息するので、それまで生産者の生産意欲を失わせない手だてをすることが行政の仕事」との考えを示した。