一般会計は17億8900万円/多良間村11年度予算
前年度比16・3%減
【多良間】多良間村(下地昌明村長)は4日、2011年度の当初予算案を発表した。一般会計は17億8953万円で、前年度当初と比べ3億5088万円(16・3%)の大幅減となった。規模の大きい中学校校舎建設やごみ処理施設改修工事が終了したことが主な要因。新規事業では、と畜場建設が芽出しした。
と畜場建設事業の新年度予算は、建設調査設計費100万円を計上した。11年度の着工、12年度の完成を目指す。
多良間村のと畜場は、ヤギや豚などの小家畜を対象とする。完成によって、宮古本島に送っている小家畜のと畜にかかる輸送費軽減や時間的ロスの解消が可能になる。
と畜場の建設は、たらまピンダ島おこし事業を後押しするのも大きな目的。すでに稼働しているヤギ肉加工施設との連携で、と畜から加工までの流れが島内で完結する。
新規では①「日本で最も美しい村連合」加盟と関連した「花と緑いっぱい運動」推進のための原材料費(種苗購入費等)100万円②地下水の窒素負荷軽減や地力向上を目的とする堆肥センター増築費500万円と堆肥散布車購入費1300万円③教員宿舎建設費8000万円なども計上した。
下地村長は「新年度は、美しい村づくりと化学肥料に頼らない農業実現に力を入れていきたい」と話した。
歳入は地方交付税8億6200万円、国庫支出金3億8814万円、県支出金1億4073万円などの依存財源が主。自主財源の柱となる村税は、7467万円を計上した。村税の全体に占める割合は、4・1%と低い。
歳出の項目別予算額は、農林水産業費が最も多く5億5230万円。次いで総務費の2億5760万円、借金返済に充てる公債費2億8526万円、社会福祉や児童福祉関連の民生費2億1072万円、教育費2億1009万円-などが大きな比重を占める。
特別会計は国民健康保健事業が1億8529万円、介護保険1億3911万円、簡易水道事業6209万円、後期高齢者医療1388万円となっている。