ルース大使が知事に謝罪/駐日米国
メア氏更迭を伝える
【那覇支社】ジョン・ルース駐日米国大使が日午後、急きょ来県し、県庁に仲井真弘多知事を訪ね、「沖縄の人は、ごまかしと、ゆすりの名人だ」などと発言したケビン・メア米国務省日本部長を更迭したことを伝え謝罪した。同日午前には仲井真知事がレイモンド・グリーン在沖米総領事を呼び、事実関係の解明を求める文書を手渡していた。グリーン氏はメア日本部長が更迭され、後任に駐日米国大使館で首席公使を務めていたラスト・デミング氏が起用されたことを明らかにしていた。
仲井真知事と会談したルース大使は「米国政府に代わって沖縄に心痛を与えた発言に対し心から謝罪し、遺憾の意を表す」と述べ、「報道された発言内容は非難されて然るべきものであり、米国の見解を反映したものではない。また、米国の県民に対する深い敬意を反映したものでもない」と米側の見解を釈明し、キャンベル米国務次官補が速やかに日本部長の後任人事を行ったことを伝えた。
さらにルース大使は「米政府は沖縄との信頼関係を修復するための努力を倍増しなければならないと思っている」と述べ、重ねて陳謝した。
ルース大使の謝罪に対し、仲井真知事は「早い時期に信頼関係が確立し回復されるよう県民を代表して祈るしか、今のところはない」と述べた。
会談後、記者団に仲井真知事は「県民がどこまで理解し、怒りを治めるかは別だ」と述べ、「県民感情はそう簡単に治まるものではない」との認識であることを明らかにした。