乾電池売り切れ続出/市内家電店
計画停電の影響か 観光客が大量購入
東日本大震災の影響で、東京電力が電力供給を約3時間停止する輪番停電(計画停電)を開始した14日、宮古島市内の家電販売店では乾電池と懐中電灯が午前中から飛ぶように売れ、単一の乾電池は午後1時ごろには完売となった。停電の影響のない遠く離れた宮古でこのような現象が起こっているのは、観光客や関東に住む知人、友人らから頼まれた人たちが関東で品薄状態となっている乾電池や懐中電灯を大量に購入していることが原因のようだ。
横浜市から訪れ、15日に帰る予定の根本逸子さんは「娘から購入を頼まれたので懐中電灯と電池をきのう(13日)購入した。横浜に戻っても乾電池、懐中電灯とも購入できないようなのできょうは自分の分を買った。そのほかにも、娘から飲料水やパンなどが少ないと聞いているので宮古で購入して帰りたい」と話した。
東京から観光で訪れた60代の男性は「東京ではもう買えないので宮古で買って帰ろうと思ったら、すでに乾電池は売り切れてしまっている」と困った様子で話し、単一電池用の大きな懐中電灯の購入をあきらめ、単3乾電池用の小さめの懐中電灯を選び直して購入していた。
家電販売店によると、乾電池と懐中電灯は14日の午前中から売れ始め、4万円分の乾電池を一気に購入した客もいたという。
そのほか、市内の100円均一ショップでも13日ごろから単一の乾電池と懐中電灯が売れ始めた。店員は「1人で1万円分の乾電池を購入した客もいてなぜだろうと思っていたが、東京の停電が影響していると聞いて納得した」と話した。
東京電力では、東日本大震災の影響で福島第1・第2原発の運転停止など電力需給の逼迫を受け、グループ分けした地域ごとに輪番停電(計画停電)を行っている。