出退勤を代理打刻/市教委の男性職員2人
分限委に処分を諮問へ
宮古島市教育委員会生涯学習部の30代の男性職員2人が申し合わせて、出退勤時刻を代理打刻したことが、17日の市議会一般質問の中で分かった。市職員懲戒分限委員会の事務局を担当する市総務課によると、代理打刻は、出退勤管理システムが昨年3月に導入されてから1年の間に数回。2人は、事実関係を認めているという。市は両職員の処分を今月24日の同委員会に諮問する。
一般質問では、上地博通氏が「出退勤管理システムの運用で、問題点があると聞いているが、具体的にどのようなことがあるのか」と質問。
長濱政治副市長は「パソコンで出退勤時刻を代理打刻するという不正な事実が確認された。職務規定違反であることから、懲戒分限委員会で審査し、厳しく対処する」と答弁した。
下地敏彦市長は「同件に関しては、規定に照らして対処する。ただ、現在の(懲戒分限)規定では十分でない面もあるので、規定の見直しを指示してある。今後、職員の不正な行為には、厳しく対処するよう努めたい」と述べた。
出退勤管理システムは、ID(利用者識別符号)を内蔵している職員証を読み取り機(端末機)にかざすと、出勤や退勤などが記録されるシステム。しかし、職員の少ない施設には端末機購入費用の関係で設置されておらず、個人コードとパスワードをパソコンに入力して記録するようになっている。
市総務課によると同問題は、DVDを万引きした市職員を取り調べた2月中旬ごろ、出勤していないはずの当事者の出勤記録があったことから、発覚したという。数回の代理打刻のうち1人は退勤を、別の1人は出勤を依頼していた。
同問題の事実関係をを記した「懲戒処分に関する審査依頼書」が今月3日、教育委員会から総務課に届いた。
総務課は、代理打刻は職員のモラルの問題と指摘。今後、職務規定の順守徹底を各部署に文書で通知することにしている。
この日の一般質問では上地氏のほか、西里芳明、仲間則人、下地博盛、新城啓世、新里聡の各氏が登壇し、当局の考えをただした。