手続きに不備の認識示す/公設市場都市計画未変更
長濱政治副市長は25日、下里公設市場建設に絡み、同市場の都市計画の変更をしていなかったことについて「1992年に、隣接する道路の都市計画変更が行われているが、同時に市場の面積が縮小した分の変更もすべきだった」と述べ、行政上の手続きの取り方に不備があったとの認識を示した。今後、住民説明会や公告縦覧を経て都市計画審議会に諮り承認を受けるなど、法令にのっとって都市計画変更の手続きを行う必要があるとした。
市は市場の敷地面積が確定した2010年11月に、市場建設の建築確認許可で都市計画変更がされていなかったことに気付いたという。
同件については、22日の市議会3月定例会一般質問で長崎富夫氏が指摘。「本来なら工事着工前に都市計画審議会に市場面積の縮小分の都市計画変更をすべきだった」と述べ▽以前に決定された旧市場用地の都市計画決定は廃止▽新たに変更された市場用地の都市計画決定を審議会に図り決定すべき-だと主張、市の見解を求めた。
これに対し友利悦裕建設部長は「工事着工前にすることが望ましい」としながらも「(建築工事と)同時並行でも構わないとの県の了解も得ている」と答弁していた。
しかし、本紙の取材に県の担当者は「宮古島市からは『変更があるので近いうちに相談したい』という打診はあったが具体的な中身については聞いていない」と述べた。
これについて長濱副市長は25日の会見で「建築は建築確認を取れば出来ること。県は、面積変更についての手続きは取ってくださいということだった」、友利部長は「一般質問で長崎議員は、変更手続きを踏んでから建物はつくるべきだとの質問だったので『これは同時並行でも良いですよとの話しでした』と答えた」と述べ、市と県の見解には食い違いはないと主張した。
92年に隣接する道路の都市計画変更の際、なぜ市場の都市計画変更がされなかったかについて長濱副市長は「それはよく分からない」とした上で「今回の例を一つの契機として、きちんとした法令上の手続きを踏んでいく」と述べた。