被災地への物資受付へ/東日本大震災
児童、生徒の教育支援も/市が対策室設置
宮古島市は28日、「東北地方太平洋沖地震支援対策室」を市役所下地庁舎1階に設置した。被災地へ送る支援物資の受け付けや被災者受け入れに関する業務など東日本大震災の被災者支援の窓口となる部署で、室長は総務課防災危機管理係の川満秀海主幹が兼務する。下地敏彦市長が同日、記者会見を開き、対策室設置の経緯などを説明した。
支援対策室が取り扱う業務は①支援物資の受け入れと被災地への搬送に関すること②被災者の受け入れに関すること③被災児童・生徒の教育支援に関すること④そのほか被災地支援に関し市長が必要と認める事項-の4点。事務所と支援物資搬入場所は下地庁舎1階に設置。川満主幹のほか、福祉保健部、建設部、生涯学習部から各1人の兼務職員と非常勤職員1人の計5人が配置される。
下地市長は支援対策室を設置する理由について、今月24日に那覇市で開かれた県市町村会による東日本大震災被災者救援対策会議のなかで、県内各市町村で統一した形の対策室を設置することで、県と自衛隊が中心となって支援物資の輸送に取り組む方針が確認されたことを説明。「下地庁舎であれば支援物資の保管スペースも十分に確保できる」との考えを述べた。
受け付ける支援物資は現在、小児用と大人用の使い捨てオムツ、タオル、簡易トイレ、使い捨て食器、ボックスティッシュのいずれも未使用品に限定していて、住民から各市町村に寄せられた物資は那覇市内にある自衛隊施設に集められ、被災地に送られる。
被災児童・生徒の教育支援について下地市長は「国や県が仮設住宅を整備してくれれば、市としては学校単位で丸ごと受け入れる考えがあることを県に伝えている」と説明。市内のどの学校で受け入れを行うかなど具体的な事項については今後、対策室で検討していく考えを示した。
現在、宮古島市では3戸の市営住宅に被災者が入居しているが、民宿などに宿泊している被災者数は把握できていない。下地市長は、ぐすくべグリーンツーリズムさるかの会から6農家で被災家族受け入れの用意があるとの申し出があったことなどを紹介した上で、被災者受け入れの調整や、宮古島に滞在する被災者数の把握なども対策室で取り組む考えを示した。
問い合わせは支援対策室(電話76・6001)まで。