世界に「エコの島」発信へ/トヨタ自動車・りゅうせき協力
市がE10車15台導入
24日に開催される全日本トライアスロン宮古島大会を控え、市(下地敏彦市長)は21日、トヨタ自動車とりゅうせき(金城勝也代表)から実証実験のために1年期限で貸されたE10車両15台と市が初めて導入した電気軽自動車(EV)1台の合わせて16台を市営陸上競技場そばの駐車場で、お披露目した。トライ大会から本格的に活用され、エコアイランド宮古島を国内外へ発信する。
トヨタ自動車の車種と台数は、カローラフィルダー(5人乗り)が6台、カローラアクシオ(同)1台、エスティマハイブリッド(8人乗り)8台。貸車は、E10車両の普及を図るのが狙い。
りゅうせきは、環境省と自然エネルギー庁の連携事業に基づき、E10燃料の実用実証事業を展開している。E10は、サトウキビから製造した後に残る糖蜜を原料にして生産されたバイオエタノールをガソリンに10%混入した燃料。環境に優しいクリーンエネルギーとされる。
電気自動車購入費は430万円で、販売したロータス東和オート(新城浩吉代表)は、市に充電機具一式を寄贈した。
下地市長は「今回のE10車両の導入は、全国でも3例目の試験導入であり、またキビからのエタノールを活用した試験導入はわが国でも初めての取り組みとなる」と述べた。
その上で「東北大震災を踏まえ、今後は行政が防災やエネルギーに対するセキュリティをますます考えなければならない。この宮古島のエコアイランドの取り組みから、日本のエネルギーセキュリティや復興に向けた取り組みに対しての情報発信ができればと思っている」と決意を新たにした。
引き渡し式では、りゅうせきバイオエタノールプロジェクト推進室の奥島憲二室長と同オートの新城浩司取締役がそれぞれ下地市長にキーを手渡した。