マンゴー 船舶輸送方針を確立
積み残し解消に期待
宮古地区青果物流通対策推進協議会が27日午後、宮古合同庁舎で開かれ、マンゴーの船舶輸送に関する方針が固まった。出荷のピーク時は、基本的に個人顧客対象の貨物を船舶で輸送。市場や量販店行きのマンゴーは優先的に航空機に搭載する。船舶輸送の実施で品質の劣化を招く積み残しの解消が期待される半面、荷分け作業や船舶輸送に伴うコスト高への対応が課題に挙げられる。
協議会で取り決めた船舶輸送方針は、はじめに航空各社が航空貨物搭載スペースを事前に把握して運送会社に通知する。これを受けて運送会社が生産者と話し合い、航空機に積み切れない貨物を船舶輸送に割り振る。この連携で積み荷を残さない効率的な輸送体制の確立が可能になる。
一方で、航空機と比較して時間がかかる船舶輸送とコスト高への対応は重要な課題となる。船舶輸送にかかるコストは現段階で算出しておらず、同協議会は農家説明会などで理解を得たい考えだ。
宮古島産マンゴーは航空貨物輸送がメーンだが、近年は出荷量の増加で空港に積み残るケースが発生し、品質の劣化が懸念されてきた。今期も470㌧前後の出荷が予定されており、積み残しの解消は喫緊の課題だった。
県、市などの行政機関は航空各社、運送会社、郵便事業会社などと効率的な輸送体制を検討。この結果、宮古島産マンゴーの出荷量は今後も増加することを確実視し、船舶輸送の実施は不可欠とする結論をまとめた。
船舶輸送と航空輸送したマンゴーの品質調査も実施しており、どちらの輸送でも品質にはほとんど差がないことが分かっている。