天然ガス資源量調査始まる
地下構造解明へ反射波測定
振動の反射を測定し宮古島の地下構造を明らかにすることで、水溶性天然ガスの潜在的資源量を推定する資源調査が4月30日から始まった。1日までに来間前浜港(前浜地区)から下地字川満の農業用水高千穂給水所手前付近までの区間で測定を実施。今後も宮古島本島の広範囲で順次、測定が行われる。
県が、沖縄本島南部と宮古島で実施する水溶性天然ガスの資源調査。宮古島では、南西方向から北東へ向け島を横断する測定ライン6本(ライン1~6)と北西方向から南東へ横断する測定ライン3本(ラインA~C)の計9本の測定ラインを設定。そのライン上に25㍍間隔で測定用のくいと振動計などを設置。人工的に振動を発生させる起振車3台が振動を地下に向かって発生させて、地下深部から反射して戻ってくる波を振動計で測定し、そのデータをコンピューターで分析することで地下構造のイメージを作成。天然ガスの潜在的資源量を推定するデータとして活用する。
調査は来間前浜港(前浜地区)から平良の増原地区付近までの間に設定された「ライン3」区間から着手。1日には下地保育所付近からバイオエタノール製造設備(下地字上地)前を経て、高千穂給水所手前付近までの測定を行った。起振車3台は1カ所で約3~5分間、振動を発生させ、それに対する地下からの反射波を測定した。振動発生時、起振車周辺では、大型トラック通過時と同程度の振動が発生する。
調査期間は6月23日までを予定していて、作業時間は原則、午前8時から午後6時まで。調査結果については、11月に開催される天然ガス資源活用検討委員会(仮称)での中間報告を予定している。