顧客納品 最短で5日後/マンゴー産地協
輸送ルート石垣経由か
マンゴー産地協議会が2日、市役所上野庁舎で開かれ、船舶輸送する個人顧客用のマンゴーの納品が最短でも出荷から5日後になる方向性が示された。出荷時期によっては6日後になるという。船会社の航路変更の可能性に伴うものだが、出荷後5~6日が経過すると商品の品質低下が懸念される。現段階で船会社の航路変更は正式決定ではないが、マンゴーの船舶輸送は大きな課題に直面している。
船舶輸送に関しては先月27日の青果物流通対策推進協議会で一定の方針が示された。市場や量販店行きを優先的に航空機で輸送、航空機に積み切れない個人顧客用を船舶で輸送する方向性を定めた。
船舶輸送のルートは沖縄本島と宮古を行き来する航路と、沖縄本島を出港して宮古、石垣を経由する航路の二本立てで輸送することを決定。沖縄本島と宮古を行き来する航路を最大限利用すれば、航空輸送と変わらない時間で本土に輸送することも可能となる。
しかし、非公開で行われた2日の産地協議会では、沖縄本島と宮古を往復する航路がなくなり、すべて石垣経由とする航路変更案が示されたという。
仮に変更案通りの航路設定になれば、船舶輸送する商品はすべて石垣経由となり、首都圏に届くのは早くても出荷から4日後(顧客納品は5日後)、出荷の時期によってはそれ以上遅れる可能性も出てくる。
産地協議会に出席した生産者からは「航空輸送と船舶輸送に不平等感が出てしまう」と品質の劣化を懸念する声があったという。
同協議会は今後、航路の変更があれば船会社への要請を含めて検討を重ねる。生産者に対する説明会も今月中に開催。船舶輸送する場合の具体的なルートやコストを提示して理解を求める。