マル経資金 過去最高の13億5000万円/公庫宮古支店10年度実績
地域密着小口融資が押し上げ/貸付総額は46億円 過去6年で最高
沖縄振興開発金融公庫宮古支店(喜納兼次郎支店長)は18日、2010年度の貸付実績を発表した。貸付総額は前年度と比べて3億1000万円(7・1%)増の46億5700万円。過去6年では最高となった。担保や保証人の要らない中小零細企業向けの「マル経資金」は、過去最高の13億5100万円(213件)。10年度は、地域に密着した小口融資が実績に反映される形となった。
設備資金は前年度と比べ2億8600万円(14・7%)増の22億2700万円(構成比47・8%)。運転資金が前年並みの24億3000万円(同52・2%)だった。設備資金増加の背景には、伊良部大橋や宮古病院、学校建設など好調な公共投資に伴う設備投資などがあると分析する。
一方、今後に向けては東日本大震災の影響を懸念。喜納支店長は「経営環境の変化で困った企業には、セーフティー資金で対応したい」と話している。
マル経資金13億5100万円は、前年度と比べ9800万円(7・8%)増えた。件数213件は同比47件の増。増えた理由に①融資を推薦する商工会議所や商工会の積極的な会員支援②景気対策の一環で1000万円から1500万円に拡大された貸付限度額の維持-を挙げた。
資金別にはマル経資金を含む生業資金が35億1200万円と突出。前年度比7億7300万円(28・2%)増え、貸付件数も496件と全体(518件)の95%を占めた。
業種別貸付額は建設業が最も多く9億9200万円(前年度比48・9%増)。宿泊・飲食サービス業の8億5000万円(同比180・8%増)、卸・小売業の7億6000万円(同比24・0%減)、製造業の4億9300万円(同比1・8%減)などが続いた。