2100万円を「無事戻し」へ/宮古郡農業共済組合
キビ作農家対象 2年連続
宮古郡農業共済組合(砂川栄市組合長)の第65回通常総代会が26日、JAおきなわ宮古地区本部で開かれた。サトウキビ共済の10年度末収支は、近年大きな台風や干ばつがなく3年連続豊作となったことから、1655万円の累積黒字を計上。同黒字と県連合会の交付金を財源に2111万円を「無事戻し」する議案を承認した。家畜、キビ、園芸施設、建物の4部門を合わせた10年度の決算は751万円の黒字となった。
キビ共済の「無事戻し」は、2007~09年産まで3年連続加入した835戸の農家が対象。この間に納めた掛け金の半分を上限に払い戻しする。払い戻しは、2年連続。支払いは6月中を予定している。
支払い最高額は23万4767円、最低122円、平均で2万5284円となっている。
農業共済は、国が掛け金の約半分を負担し自然災害や不慮の事故などに備えている制度。10年度の国庫負担金は1億582万円、農家負担金が1億435万円。これに対し、1億2886万円の共済金が支払われた。
部門ごとの収支は家畜が317万円の赤字、キビが839万円、園芸が230万円それぞれ黒字となった。
加入資格のある農家数をベースにした加入率は家畜が69・3%、キビ38・9%、園芸が29・0%。今後については「信頼のきずな」未来を拓く運動の推進による、全戸加入を課題に挙げている。
あいさつで砂川組合長は、農業共済組合再編協議について「喫緊の最重要課題として、連合会や他組合との協議を進めている。組合員負担の軽減と、共済事業の引受拡大を念頭に協議を進めていきたい」と述べた。
農業共済事業にかかる功績者として運天満氏(城辺)と宮国博文氏(伊良部)の2人を表彰した。