規格と品質厳格化/「宮古牛」を正式に商標登録
JAおきなわの「宮古牛」と「宮古んま牛」がこのほど、正式に商標登録された。昨年10月の申請を受けて特許庁が認可した。今後の「宮古牛」は品質や規格が厳格に定められる。6日午後、JAおきなわの長濱哲夫常務理事や宮古島市の下地敏彦市長らが会見して発表。それぞれ「宮古牛のブランド化を一層進めていきたい」と話し、商標登録を機会に肥育牛の消費拡大を図る考えを示した。
認可された正式な商標は▽宮古牛特選▽宮古牛準特選▽宮古んま牛-。多良間村を含む宮古地域で生産育成され、登記書および生産履歴証明書を有する黒毛和種のみ宮古牛、宮古んま牛と認められる。出荷月齢は去勢が25~35カ月、雌が25~40カ月とされている。
「宮古牛」は特選と準特選に限定され、特選は歩留まり等級がAとB、肉質の等級は4等級以上。ステーキや焼き肉、しゃぶしゃぶ等で使用される上質の宮古牛になる。準特選は歩留まり等級AとB、肉質等級は2~3等級に限られる。
特選、準特選以外を「宮古んま牛」として登録。牛汁やハンバーグ用の肉として使用される。
これらの条件に適さない肥育牛を「宮古牛」として流通、販売することは禁じられるため、宮古牛の規格と品質が統一化され、ブランド化に欠かせない品質の安定が図られる。
会見で下地市長は「産地間競争が激化する中、多くの消費者が安全と安心を求めている。宮古牛のおいしさと安全、安心を広くアピールして宮古牛のブランド化を進めたい」と話した。
長濱常務理事は「商標登録は、味にばらつきがあるという消費者の声を受けて実現した。JAとして今後も宮古地域の一層の産地化を図りたい」と述べた。
生産者を代表して宮古和牛改良組合の平良一夫組合長が「生産者として質の良い肥育牛を安定的に出荷しながら、安全、安心の面でも消費者から信頼される産地を目指したい」などと決意を話した。