辺野古V字型を伝達/北沢防衛相
仲井真知事「遺憾で残念」
【那覇支社】北沢俊美防衛相は13日、仲井真弘多知事と県庁で会談した。21日に開催予定の外務、防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、米軍普天間飛行場の移設先を名護市辺野古とし、代替施設の滑走路形状をV字形と決めることや、普天間への垂直離着陸機MV22オスプレイ配備が米側から伝達されたことなどを正式に伝えた。これに仲井真弘多知事は「誠に遺憾で残念だ」と反発した。
在日米軍再編ロードマップに記された2014年までの同基地移設期限について北沢氏は「現実的に困難だ」として2プラス2で正式に撤回する考えを示したが、「普天間の固定化に直結する危険もあるので、『できる限り早い実現を図る』との内容で今、調整している」と説明した。
仲井真知事は同基地の辺野古移設について、「日米両政府が決めても住民の納得がないと進められない」と県外移設を改めて強調。「他府県への移設に取り組んでほしい。その方が早い」と主張した。またオスプレイ配備については、「地元は強烈な反対運動をしている。詳細なデータもない中では県も反対せざるを得ない」と強く反発した。
北沢氏は沖縄の基地負担軽減策について、ホテル・ホテル訓練区域の一部返還を「全面返還で米側と折衝している」と述べ、グアムへの訓練移転も求めていく方針を示した。
会談後、仲井真知事は「辺野古にこだわり過ぎだ。県外に移設した方が早いと思う。現実性のない絵空事だ」と述べ、同問題への政府対応を厳しく批判した。