公金横領で市職員を逮捕/容疑で宮古島署
市長陳謝「心からおわび」
宮古島署は14日午後1時すぎ、宮古島市農業委員会農政係の主任主事の男(37)=伊良部字長浜=を業務上横領の容疑で逮捕した。逮捕容疑は国民健康保険税として市民から徴収した現金約55万円を横領した疑い。浦崎容疑者は容疑を否認しているという。市は2月15日、浦崎容疑者を業務上横領で宮古島署に告訴状を提出している。
市職員の逮捕を受け、下地敏彦市長は同日夕、会見を開き「この職員の一連の問題は、市民の皆さまをはじめ、多くの方々にご迷惑をおかけしたことに対し、心からおわび申し上げます」と市民に陳謝した。
さらに「市民の信頼を裏切る言語道断の事件。今後、同様なことが起きないよう、職員の公務員としてのモラルの向上に努める」と述べた。
2010年8月、当時市国民健康保険課徴収係だった浦崎容疑者が、市民から1年分の保険税一括納付に窓口で対応した。その後業務を続け、銀行の業務時間外となったため預けることができず、自分の机は鍵がかからないことから、不安になりバッグに入れてその公金を庁舎外に持ち出した。
公金の入ったバッグを友人宅に止めた自家用車内に置いてあったが、翌日戻ると盗まれていたという。浦崎容疑者は昨年10月に全額を弁済している。
昨年9月、一括納付をした市民に保険税未納の督促状が届いた。この市民が領収証を持参し国民健康保険課を訪れたことから発覚した。
同課では市民が納付した保険税は市役所平良庁舎1階の銀行に預けることになっている。銀行業務が終了する午後4時以降は夜間金庫に投入することになっている。
浦崎容疑者は宮古島署の調べに対し、公金を持ち出したことは認めているが、業務上横領の容疑は否認しているという。動機や使途などについては捜査中。
浦崎容疑者は公金の不適切な処理を理由に昨年12月14日から停職3カ月の処分を受けた。復職後4月1日に定例人事で農業委員会に異動した。