かん水24日から開始へ/干ばつ対策会議
小雨傾向、塩害踏まえ決定
2011年度第1回干ばつ対策会議(会長・上地廣敏農林水産部長)が17日、市役所上野庁舎で開かれた。今月4日から雨がほとんど降っていないほか、台風2号による塩害も懸念されることを踏まえ、24日からかん水作業を開始する方針を決めた。トラック1台当たりの費用は昨年同様、市の補助2000円、農家負担1000円の3000円が提案されたが、宮古地区トラック事業協同組合が持ち帰り検討することとなった。
宮古島市では今月3日にまとまった雨を観測して以降、4日から15日までの間、下地島の観測所で0・5㍉を記録した以外、宮古島(下里)、鏡原、城辺の観測所では雨量0㍉が続いている。
会議で事務局は、かんがい施設のないサトウキビ畑では台風2号による塩害や干ばつの被害が懸念されていて、農家から干ばつ対策を求める声が上がっていることを説明。雨量5㍉以下の日が21日以上続けば対策を行うとする内規に従い、雨量5㍉以下21日目となる24日からかん水作業を開始する案を提示。費用については昨年同様、1台当たり3000円とし、そのうち2000円を市の補助、1000円を農家負担としたい考えを示した。
それに対し、宮古地区トラック事業協同組合の奥濱貞夫理事長が「燃料費が高騰しているので、昨年と同額で良いかどうか、組合員の意見を聞かないと返答できない」として、持ち帰って週明けにも話し合いを行った後に、回答したい考えを示した。
上地部長は、奥濱理事長に現行案の額での協力と、早期の決定を要請した上で、かん水作業は提案通り24日から実施し、同組合から回答があり次第、申込書配布などの作業に取りかかる方針を示した。
給水施設について、市は沖縄製糖宮古工場と宮古製糖城辺工場からは無料開放の承諾をすでに受けていて、昨年27カ所の給水施設(Ⅲ型)を開放した宮古土地改良区に対しても近々、要請を行う。伊良部地区では、洲神地区と家後地区に発電機を設置して開放する。
会議冒頭では、同会議設置要綱の一部改正に伴い、新たに宮古島地方気象台防災業務課防災指導係長が構成員に追加されたことも報告された。