農業的ゾーン基本計画作成へ
対象地区 県からの払い下げ調整中
下地島空港等利活用計画が実施に向け動き始めた。宮古島市(下地敏彦市長)は17日、2007年度に策定された下地島空港等利活用計画書で、農業的利用ゾーンとして区分された約85㌶(下地島滑走路南東側)を対象にした、下地島農業基本計画書の作成業務を、オオバ沖縄支店(本社・東京)に委託することを決め、近く契約を結ぶ。契約金額は302万4000円(税込み)。市はこの土地の払い下げを12年9月ごろをめどに、県と調整を進めている。
市と県は同ゾーンの農業の現況に添った開発を進め、サトウキビとカボチャ中心から新作物導入も視野に入れた新たな農業、高所得の農作物の推進などを目指している。
市は基本計画完了後、下地島の農地を農業振興地域、85㌶の同ゾーンを農用地地区への指定を進めると共に、計画を具体化するための詳細設計などに着手する方針。
農業基本計画書の作成業務は5月9日から1カ月、企画提案書プロポーザル方式で公募し、5社が応募した。平良庁舎で17日、応募した各社がプレゼンテーションを行った。宮古農林水産振興センターの職員と長濱政治副市長、市企画政策部の古堅宗和部長らからなる、下地島空港周辺用地農業利用検討委員会が審査にあたり、同日、オオバ沖縄支店に決定した。納期は12年2月末。
市は同基本計画書で下地島の農業の現状調査▽下地島の農業の課題▽環境に配慮した農業の推進▽既存の農作物の推進方策▽新たな農作物の提案▽農産物の流通▽下地島空港との連携による農業▽同ゾーンでの農業基盤整備のイメージ-などについての記述を求めた。
審査基準は下地島農地(85㌶)に対する農業振興▽同ゾーンの農業基盤整備▽事業の実施体制と遂行能力▽事業コンセプトや提案力などの総合力▽見積金額-の5点。
同検討委はこれらの基準の評価が優れていたとしてオオバ沖縄支店(那覇市・石井清美支店長)に決定した。オオバ(大場明憲社長)は資本金21億3173万円(10年5月現在)。社員数465人(同)で、1922年創業(1947年設立)の総合建設コンサルタント会社。