累積赤字26億6000万円に/マリンターミナル社
11年連続債務超過
宮古島市などが出資する第三セクター・宮古島マリンターミナル社(社長・下地敏彦市長)の第21期定時株主総会が24日、平良港ターミナルビルで開かれた。2010年度決算はホテル棟売却に向けて資産を10億1654万円減損(圧縮)処理したため、過去最大の9億5575万円の赤字を計上。累積赤字は、26億6469万円に膨れ上がった。同社は、2000年度以降11期連続債務超過に陥っている。下地市長はホテル棟売買契約保証金の入金が、今月末に予定されていることを明らかにした。総会後、新役員による取締役が開かれ、社長に下地市長を再選した。
同社の今年3月末現在の負債総額は、38億2174万円。総資産の19億2704万円を負債が18億9469万円上回る債務超過となった。前期までの赤字の要因は、ホテル棟の賃貸料値下げが主。積み重なる赤字が、資産を食いつぶし経営を危機に陥れた形だ。借金返済は、06年4月から滞っている。
同社は現在、東エンタープライズ(池間稔社長)とホテル棟の売却交渉を進めている。売却後、民事再生申立による再建を目指す。この際は、債務圧縮に対する債権者の合意が課題になるという。
下地市長は「売却後、再建計画の策定に着手する」と述べた。
今後の重要課題に、ホテル棟売却後の事業継続を挙げる。「再生計画の策定に当たっては、伊良部大橋完成後のターミナル施設について、公益的性格を有する港湾ターミナル機能を維持していくのか、従前とは全く変わった施設に変貌していくかなどについて、検討していく必要がある」としている。
新役員は次の通り。
下地敏彦(再)垣花義一(同)与那嶺雅深(同)金城唯士(同)黒島正夫(同)野津武彦(同)山城博美(新)池宮力(新)