指定ごみ袋制度 10年度収入は6538万円/市議会一般質問
不法投棄防止などに活用
宮古島市の2010年度指定ごみ袋制度による販売収入額が6538万円に上ることが市環境保全課のまとめで分かった。指定ごみ袋制度はごみの減量化が最大の狙い。市クリーンセンターに搬入された10年度の可燃ごみ搬入量は前年度に比べて減少、制度導入2~3年後に搬入量が増加する「リバウンド現象」も抑止されており、市民意識の向上を裏付けた。開会中の宮古島市議会(下地明議長)6月定例会で国仲清正福祉保健部長が報告。垣花健志氏の質問に答えた。
指定ごみ袋制度は08年度に本格導入した。環境保全課のまとめで同年は5900万円、翌09年度は6590万円の収入があり10年度の収入はやや減少した。
収益金の主な使途については国仲部長が一般質問の中で説明。クリーン指導員報酬費151万円、花植えボランティアや不法投棄警告立て看板98万円、廃家電輸送費1073万円、生ごみ収集などの委託料4026万円と報告した。
指定ごみ袋制度の導入に伴って少しずつごみの減量化も進んでいる。環境保全課によると、08年度のごみの搬入量は1万4000㌧で前年度に比べて2000㌧減少して大きな事業効果を発揮した。ただ、翌09年度は微増、有料化に対する市民の意識が薄れ、ごみの量がリバウンド的に増加することが懸念されていた。
しかし10年度は前年度に比べて逆に微減。前年の1万4120㌧から1万3800㌧に減少するなど、懸念されたリバウンドは抑止されている。
一方で不法投棄については課題が多い。一般質問で垣花氏は「台風の後、空港周辺を回ったが、野山にごみが投棄されている。電化製品が多い。これだけの量は他では見られない」と指摘して改善を求めた。
国仲部長は「パトロールや啓発活動の取り組みを強化するとともに、不法投棄監視システムを活用して防止に努める」と述べた。
市の不法投棄ごみ撤去量は県内最多だが、一度撤去した場所に新たに投棄される例もあり、市民のモラルが問われている。
ただ、廃家電の海上輸送費の一部を補助する市の事業の導入によってテレビや冷蔵庫、クーラーなど電化製品の不法投棄は減少傾向にあるとし、市は今後さらに環境行政を強化して不法投棄を防止する方針。
この日の一般質問には垣花氏のほか、新城啓世、上地博通、下地智、山里雅彦の各氏が登壇。市の防災計画や農業振興、空、海の交通整備、教育行政などで当局の姿勢をただした。