県と連携し誘致へ/下地市長
下地島への災害支援物資備蓄基地
下地敏彦市長は29日、下地島空港の活用計画について、災害時における国際緊急支援物資備蓄基地としての誘致を改めて強調し、県と連携して誘致に向け取り組んでいく方針を示した。同日行われた市議会一般質問で、山里雅彦氏の質問に答えた。
同活用計画は県・市町村行政連絡会議で、宮古島市から県への要望事項として提案されている。
答弁で下地市長は「県もほぼ同じような構想を抱いている」と説明。県は今年度中に、備蓄基地の誘致についての調査を行い、基本的な考え方をまとめる方針だとした上で「県と連携し誘致に向けて取り組んでいきたい」と述べた。
下地島空港の活用計画をめぐっては、北沢俊美防衛相が今年5月の衆院安全保障委員会の席で、同空港をアジア各地で災害が発生した際の災害支援拠点として活用する方向で検討していることを明らかにした。
また、同月に総理官邸で開かれた沖縄政策協議会・米軍基地負担軽減部会でも北沢防衛相から同空港を管理する仲井真弘多知事に対し「後方支援で近隣諸国にも貢献できるので、有効活用してはどうか」との打診があった。
これに対し仲井真知事は「北沢氏の発言が、どんな構想なのか具体化されていない。自衛隊配備などの防衛論につながるならば、下地島利用を安易に認めることはできない。地元意向も含め、1~2年掛けて、じっくりと調査する必要がある」と本紙の取材に答えている。