買い入れスタート/今期産葉タバコ
初日平均キロ単価は2028円 収量は前期比780㌧減を予想
宮古と石垣地区の2011年産葉タバコの買い入れが13日、平良西里の日本たばこ産業宮古葉たばこ取扱所で県内のトップを切ってスタートした。初日の取扱量は約42㌧、平均のキロ単価は2028円の高値が付いて好調な滑り出しを見せた。ただ、取扱量は5月末の台風2号の影響で大幅な減産を予想しており、宮古島市、多良間村の取扱量は前期比約780㌧減が見込まれている。買い入れは来月3日までを予定。
今期産葉タバコは苗を本畑に移植してから天候不良に見舞われた。日照不足で生育が鈍化したほか、長雨の影響を受けて疫病がまん延していた。
この状況下にあって5月28日には台風2号が宮古島地方を直撃、最大瞬間風速50・4㍍に及んだ強風で葉のほとんどが吹き飛ばされて壊滅的な被害を受けた。
これに伴い、葉タバコ売買における取扱量も大幅に減少。宮古島市は153戸の農家で560㌧(前期比742㌧減)、多良間村は16㌧(同比37㌧減)、石垣市は前期の165㌧から47㌧となり、それぞれ大幅な減産が見込まれている。売買も前期の36日間より21日少ない15日間で終える。
販売額は前期27億2500万円だったが、台風2号による被害額は16億円以上に及んでおり、大幅な減収は確実となっている。
初日の買い入れは午前9時前にスタートした。鑑定官が搬入される葉タバコを次々と鑑定し、それぞれ評価を付けていった。生産者や関係者は鑑定の様子を見守りながら、今期産葉タバコの高評価を期待した。
買い入れ開始に伴うセレモニーで県たばこ耕作組合の砂川榮一組合長は「台風2号による打撃はすごいものがあるが、今回の買い入れによってリセットしていきたい。来年に向けて力を合わせて取り組み、今年の分も取り戻すという気持ちで頑張ろう」と期待を込めてあいさつした。
日本たばこ産業沖縄地方原料本部の先崎秀昭本部長は「過去に例がない短い売買期間だが来年につなげる良い流れをつくりたい」とあいさつ。宮古島市の下地敏彦市長は「今期産の葉タバコの量は少ないが、良い評価が出るよう心から期待している。来期は宮古のアララガマ精神で生産に励んでほしい」と激励した。