前期比14.5%減の27.7万㌧/11年産キビ生産見込み
茎短く本数も減
宮古地区の2011~12年期サトウキビの現時点の生育状況は、茎が昨年より4割も短いなど悪く、第1回生産見込み量は前期実績の32万4000㌧と比べ4万7000㌧(14・5%)減の27万7000㌧となった。市農林水産部農政課と、多良間村村づくり課が7月1日現在で、まとめた。生育不良は1、2月の低温や日照不足、5月の台風2号などが影響したと分析している。市農政課は、今後の好天や農家の努力による見込み量増加に期待している。
沖縄製糖宮古工場によると、昨年今ごろの夏植の茎の長さは190㌢もあったたが、今年は114㌢と76㌢(前年同期比40%)短い。10㌃当たりの生育茎数は、昨年の約7000本に対し、今年は約6500本と約500本少ない。植え付け期の少雨による発芽率低下に加え、その後の株の分けつも少なかった。
市農政課では「作物の生育には、降水量が大きく関係する。雨が少ない時のかん水は大切。雑草の除去や春植、株出への施肥など今後の作業如何も生育に影響する」と話している。
宮古地区のサトウキビ生産量は、4年連続30万㌧を超え、今後の目標に春植、株出面積の拡大による38万㌧達成を掲げている。
作型別の収穫面積は株出は438㌶と、前期と比べ110㌶(33・5%)増加した。市によると、株出面積は株の出を阻害している土壌害虫のハリガネムシに効く新農薬やアオドウガネ成虫の誘殺灯の普及に伴い、4年連続増えた。
夏植は3400㌶(前期比69㌶減)、春植321㌶(同比31㌶減)となった。