宮古の協力者134人/エコチル調査
サブユニット運営協 11年度事業計画など検討
胎児期から小児期にかけての化学物質暴露が、子どもの健康にどのような影響を与えているかを疫学的に調査する「エコチル調査」の第1回沖縄(琉球大学)サブユニット運営協議会(会長・仲宗根正県宮古福祉保健所長)が26日、宮古福祉保健所で開かれ、2010年度の事業報告、11年度の事業計画などを検討した。
同調査は全国15の地区で10万人を対象に行われる。宮古島では初年度は300人を対象に行う予定で、募集を開始した11年4月1日から7月22日までに、134人が調査に協力することを同意している。
調査期間は21年間で、協力者の募集に3年、胎児期から出生後13年続けられ、その後5年かけて得られたデータの解析を行う。
集積、解析されたデータは人の健康に影響を及ぼす物質の環境基準値見直しの基礎データとして活用される。
調査対象となる環境要因はダイオキシン類やPCBなどの残留性有機汚染物質、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)、農薬など。その他の要因として、遺伝、社会・生活習慣、家庭環境、食事などが含まれる。
この調査の背景には1997年に米国マイアミで開かれた先進8カ国環境大臣会合で、子どもに対する環境リスク増大の懸念から「子どもの健康と環境」に関する宣言が出された。この問題の重要性が再認識され、各国が協力して取り組むことが合意されたことなどがある。