空港草地に薬剤散布/下地島バッタ被害
関係機関が合同で作業
伊良部の下地島でトノサマバッタが異常発生し、サトウキビに食害を与えている問題で、県と市、宮古製糖伊良部工場は30、31の両日、下地島空港の草地部分約110㌶に駆除用の薬剤を散布した。
同空港の草地が発生源とみられているため、周辺のキビ畑にバッタが拡散しないよう駆除作業を実施。広大な草地に薬剤をくまなくを散布した。
同空港周辺のフェンス沿いには無数のバッタが飛び跳ねており、空港には相当数のバッタが生息しているものとみられる。ただ、30日から始まった薬剤散布によってバッタが次々と駆除されているため、被害の拡散防止が期待される。
空港内の薬剤散布については、散布した薬剤が海に流れ込み、漁場を汚染する可能性もあるとして、伊良部、宮古島、池間の各漁協から薬剤使用を認める承諾書を取り付けて実施した。
バッタの異常発生は7月20日に確認され、その後は日を追うごとに個体数が急増した。関係機関は大型送風散布機を使用して薬剤散布を実施し、被害の拡散防止に努めている。
空港周辺のキビ畑の防除費用については市や製糖工場が一部を負担するなどサトウキビ被害の軽減と農家救済措置を講じており、関係機関が一丸となった防除活動が続いている。