ガソリン税 軽減措置の延長を
離島の負担増を懸念
沖縄復帰特別措置法の期限切れが2012年5月14日に迫る中、軽減措置がとられている揮発油税(ガソリン税)の措置継続を求めて、県内石油小売業界が要請に動き出した。りゅうせきグループは、同離島販売店会(宮城一夫会長)の要請書を9日、宮古島市に提出。同法の軽減措置継続と、県の「石油製品輸送等補助事業」の継続について協力するよう求めた。軽減措置が無くなった場合、措置分がガソリン単価などに跳ね返り、離島消費者の大幅負担増が懸念されている。
りゅうせき販売店が要請展開
現行法では、県内で販売されるガソリンは1㍑当たり7円の免税措置がとられている。このうち1・5円分を離島向け石油製品の輸送経費として充当補助するため、県は「石油価格調整税条例」を設けて離島への輸送補助事業を行っている。
りゅうせきの城間祥進常務、我那覇薫宮古統括支店長、玉城祐一石油販売本部統括部長らは同日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、復帰特別措置法の軽減措置と、県補助事業継続への協力を要請した。
下地市長は「要請の趣旨はよく分かる」としながらも「復帰特別措置法という形でいつまでも継続するだけではもう済まされない時代に来ていると思う」との考えを示し、「中身について別の形で手当をしていかなければいけない。一括交付金の中に入れるかという話もある」と述べた。
県によると09年度事業実績で、離島への輸送経費8億8985万円(輸送数量5万7643㌔㍑)のうち、ほぼ全額に当たる8億8914万円を補助した。これら補助原資が同法の揮発油税軽減措置に基づいていることから、県は業界団体からの要請を受けて、措置継続を国に求めていく方針だ。