国際映画祭で審査員特別賞/「スケッチ・オブ・ミャーク」
大西監督「宮古の文化、世界に通じた」
宮古島の各地で古くから歌い継がれている歌をテーマとしたドキュメンタリー映画「スケッチ・オブ・ミャーク」(大西功一監督)が、スイスで開催されていた「第64回ロカルノ国際映画祭」の批評家週間部門でグランプリに次ぐ「審査員スペシャル・メンション」に選ばれた。大西監督は「宮古島の文化が映画を通じて世界に通じた瞬間だった」と受賞の喜びを語った。
同映画祭は現地時間の8月3日から13日まで開催。「スケッチ-」は7、8日の2回上映された。大西監督によると2回目の上映終了後は拍手が鳴りやまず、大西監督と原案・監修の久保田麻琴氏が予定外ながら舞台へ立ちあいさつを行うことになったという。そして現地時間の13日午後、審査結果が発表され、同作品が「批評家週間賞・審査員スペシャル・メンション2011」を受賞した。
多くの観客から「宮古島のお年寄りや文化に感銘を受けた」との声を掛けられたと話す大西監督。「宮古島の深い文化には、世界に通用する素晴らしいものがあるということが証明されたといえると思う。ほかの映画祭関係者からも声を掛けてもらっているので、ますます世界に向け宮古島を、沖縄を、日本を発信していきたい」との思いを語った。
同作品の国内一般公開に先駆け、宮古島では11月4日に市中央公民館で、「生まり島ミャーク大会」の協賛行事として上映会が行われる。
ロカルノ国際映画祭 1946年から毎年8月に開催されている国際映画製作者連盟公認の映画祭。最高賞のグランプリは「金豹賞」と呼ばれ、日本人では小林政広監督の「愛の予感」が2007年に受賞している。