26日からトラックかん水開始/宮古島市
農家負担1台1500円
宮古島市は、26日から宮古、来間、池間島のサトウキビへの大型トラックによるかん水補助を開始する。22日に、市上野庁舎で干ばつ対策調整会議を開いて決めた。1台(10㌧)当たりの費用は3500円で、市の補助が2000円、農家負担が1500円。かん水は、夏植種苗用のキビや春植、株出、かん水施設のない農家を優先する。25日までにまとまった雨が降った場合、かん水は中断する。伊良部地区は、先行している。
会議には市農政課や気象台、製糖2工場、宮古土地改良区、トラック事業協同組合の役職員らが出席した。
あいさつで、村吉順栄農政課長は「かん水補助は、干ばつ被害を最小限に食い止めるため実施する。実施方法は、事務局(農政課)に一任することになっている。協力をお願いしたい」と述べた。
宮古島地方気象台の報告によると、7月1日から8月21日まで50日間の各地の降水量は城辺が平年の60%、平良が50%、下地島空港が30%と少雨傾向が続いている。台風9号が去った8月7日以降、最近2週間の降水量も少ない。
沖縄製糖宮古工場と宮古製糖城辺工場によると、場所によってはキビの葉が少ししぼんだり、黄色くなったりする被害が出始めている。
早期の干ばつ対策は、被害が進行してからでは、間に合わないという過去の反省も踏まえている。
村吉課長は、伊良部地区の1台当たりかん水費用が3000円に設定されていることに関し、宮古島の金額をも同じにするよう、トラック事業協同組合の奥濱貞夫理事長に要望。これに奥濱理事長は、明確な理由を示さないまま、「要望には応えられない」とした。
トラックへの給水は沖糖と宮糖、宮古土地改良区の施設を開放する。