浮き漁礁の恵み実感/パヤオ祭り
鮮魚販売でにぎわう/モズク流しや一本釣り体験も
8月8日の「パヤオの日」にちなんだイベント「第5回パヤオ祭り」(主催・宮古地区パヤオ管理運営委員会)が21日、宮古島漁協で開かれた。宮古島、伊良部、池間の3漁協による鮮魚や天ぷらなどの販売会や稚魚の放流、モズク流し、乗船・一本釣り体験など多彩な催しが行われた。特別価格で販売される鮮魚を買い求めようと会場は午前中から多くの市民らでにぎわいを見せた。
宮古島では2007年にパヤオ(浮き魚礁)の語呂合わせで8月8日を「パヤオの日」と制定し、海の恵みに感謝し航海安全と大漁を願う式典と祭りを開催してきた。今年は当初、8月7日に祭りの開催を予定していたが、台風9号の影響で21日に延期となった。
オープニングセレモニーでは、宮古地区パヤオ管理運営委員会副会長の小禄貴英宮古島漁協組合長や下地敏彦市長のあいさつに続き、大型のマグロを持ち上げて祭りの開会を宣言した。
カツオやマグロ、ブダイ(方言名イラブチャー)などの鮮魚販売コーナーは人気が高く、午前時から販売を開始したカツオは1時間足らずで完売となった。魚の天ぷらや空揚げを購入し、揚げたてをその場でおいしそうに食べる家族連れも多く見られた。
体長5~6㌢のハマフエフキ(方言名タマン)の稚魚約1000匹の放流や、漁港湾内での漁船乗船とカツオ一本釣り体験、モズク流し、ウミガメとの記念撮影会、海の生物と触れ合えるタッチプール開設など、多くの催しが行われ、来場者たちは思い思いに海と魚の祭りを楽しんだ。
カツオを購入した親泊共子さん(41)=平良=は「普段は切り身でしか買わないので、こういう機会でなければ1匹で買うことはない。魚を安く売ってもらえるイベントをしてもらえるのはうれしい」と感想を語った。