新たに2業者で流通判明/高濃度セシウム汚染腐葉土
メイクマン琉球肥料で 宮古店舗でも回収急ぐ
【那覇支社】県は23日、緊急の記者会見を開き、高濃度放射性セシウムに汚染された県外産腐葉土が県内のメイクマン、琉球肥料で流通し販売されたと発表した。販売した2業者は自主回収を急いでいる。メイクマン宮古店でも販売した商品の回収などを行っている。
県内で新たに販売が判明した汚染腐葉土は栃木県産で国の暫定基準値(1㌔当たり400ベクレル)を上回る値を検出。最大1万7500ベクレルの放射性セシウムを含有していることが明らかになった。
メイクマンでは4月~7月に計2840袋が販売されたという。検査した15袋中12袋が基準値を上回り、うち5袋は1万ベクレル以上だった。
メイクマン宮古店によると23日に本店から自主回収の指示があった。同日、消費者に対しても同店に張り紙をし、対象商品の回収告知を行った。
同店の下地徳次店長によると、同店で扱っているのは「刀川平和農園腐葉土」の5㍑入りで、県が報告した14㍑入りは宮古店では扱っていないという。下地支店長は「沖縄本島で放射性セシウムに汚染された腐葉土が見つかった際、万が一のことがあるといけないとのことで、7月25日に店頭から回収した。それ以降は販売していない」と話した。
また、同商品を出荷している刀川平和農園(栃木県)は新聞各紙に「お詫びとお願い」を掲載し、購入者に対し、メイクマン各店舗への連絡を依頼している。
同日の会見で宮里達也県福祉保健部長は「健康被害が発生する蓋然性は低い」とし、「通常の状況より異常な値であることは事実だが健康への影響は心配ない」と述べた。また、比嘉俊昭県農水部長は、県内での販売業者に対し追加調査を行うことを明らかにした。