与那国での「陸自配備調査」を報告/沖縄防衛局
11年版防衛白書を市長に説明
沖縄防衛局(田中聡局長)の森田治男企画部長らは26日、市平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、2011年版防衛白書の概要説明を行った。防衛大綱中期防衛力整備計画(中期防、11~15年度)に基づき、15年度までには与那国町に陸上自衛隊沿岸監視隊を配備する方針で調査を進めていることなどを報告した。
同省の今年度予算には中期防に記された南西地域での防衛態勢強化を目指すことなどから、調査費3000万円を計上したが当初、具体的な調査地域や調査の内容についは明らかにされていなかった。
調査は同沿岸監視隊配備と、紛争に対応する「初動部隊」を南西諸島に配備することを目的としているが、宮古島については南西地域での配備計画が具体化されていないことなどから、同部隊の配備の有無を含めて明らかになっていない。森田部長は「具体的な規模、どういう種類の部隊をどこに配備するかは部内検討が終わっていない」と述べるにとどめた。
下地市長は同初動部隊の配置について「具体的な形が見えてきたら、ぜひ話をしてほしい」と述べ、国の防衛政策を地域に対しても明示するよう求めた。
また、同市が国、県に対し下地島空港を「災害時支援物資基地」として活用するよう求めていることについて森田部長は「災害救助活動は自衛隊だけではなく市や県、関係省庁の中で決まるもの。今後の動きを踏まえながら協力できるものがあれば協力したい」と述べた。同省は県内全市町村に対し、防衛白書の説明を行う予定だ。