地域経済の構築など柱/新沖振計案
市民対象に説明会
新たな沖縄県振興計画の基本的な考え方に関する県民説明会が2日夕、県宮古合同庁舎2階講堂で開かれた。2012年度からの実施に向け、県がこのほど策定した新計画案について、県企画部企画調整課が説明した。
新計画案の策定を受け、県内5カ所で開催された県民説明会。宮古地区での説明会には市職員や市議会議員、一般市民らが参加した。
新たな沖縄県振興計画は、▽強くしなやかな地域経済の構築▽沖縄らしい優しい社会の構築―の二つを基軸とし、「沖縄らしい自然と歴史、伝統文化をを大切にする」など「21世紀ビジョン」で掲げた五つの将来像の実現などを目指すもの。
「離島における定住条件の整備」の項目では、交通・生活コストの低減として、離島住民移動交付金や離島生活コスト低減交付金(いずれも仮称)の活用や揮発油等税軽減措置の継続、上下水道整備や水資源の確保などを提示。「離島の特色を生かした産業振興と新たな展開」では、新たな離島観光の発展や干ばつ対策、かんがい施設整備の計画的推進などをうたっている。
また、宮古・八重山圏域の課題としては、ライフライン確保が図れる社会資本整備や交通・生活コストの低減などを挙げ、展開の基本方向としては周辺離島との交通利便性の向上、再生可能エネルギーの導入推進、港の耐震バース整備などを図る考えを示している。
新たな沖縄県振興計画は今後、県庁内で計画案を10月に決定し、県振興審議会へ諮問。12月までに市町村や経済団体、県民との意見交換、県民フォーラムなどを開催し、12年3月には県振興審議会から計画案の答申を受け、4月以降に決定する。