コーラル社再建へ総決起
行政依存から脱皮、自立目指す/砂川会長が改革案を提案
アロエベラの仕入れ代金にも事欠くなど資金繰りが悪化している第三セクターのコーラル・ベジタブル社の経営危機突破総決起大会(主催・同実行委員会)が16日、下地地区の川満構造改善センターで開かれた。砂川佳一同社会長が、行政依存型から社員出資による自立経営体への脱皮や組織の改革案を提案。社員24人が参加し、会社再建に決意を新たにした。
砂川会長は先月の取締役会で、会社の整理清算を提案。これを受けた社員らが、自主再建の意向を示し総決起大会となった。
大会実行委員長の砂川照幸営業部長は「全員で一から出直すため、会長が打ち出している方針により、新会社を設立した気持ちで、現状から脱却しようと考えた」とあいさつした。
講演した西里喜明・中小企業基盤整備機構沖縄事務所統括プロジェクトマネージャーは「ベジタブル社を、地域活性化の中核的施設に再生し、第三セクターのモデルにしてほしい」と激励した。
砂川会長は「新会社創業の気概を持って門出する。行政と銀行には頼らない」と決意を述べた。
組織改革については製造部と農務原料部を「アロエベラ製造加工所」として統合。職員が畑に出向いてアロエベラの肥培管理も行い、農家の信頼回復と原料の安定確保に努める。
新設の商品開発室は、農商工連携事業を活用し、新商品を開発。開発した商品は大阪の健康食品会社ジーブレスが県外に販売するという。
分科会は①行政依存、銀行依存から自主・自立・身の丈経営への脱皮②他社受託生産頼りから自社製、付加価値品開発、直販営業への脱皮③全方位経営から、一点集中主義への脱皮-をテーマに行われた。
会後①アロエをジュースとしてだけでなく、食べる商品の開発②経費節減や在庫管理の徹底-などの意見があった。