創刊55周年記念日に寄せて
―確固たる信頼関係を維持する―
代表取締役社長 平良 覚
宮古毎日新聞創刊55周年を迎えるにあたり、ご挨拶申し上げます。
本紙は真栄城徳松によって1955(昭和30)年に創刊され、本日55周年を迎えました。創刊に際し真栄城徳松は、本紙の本領と編集及び経営方針を「編集綱領」に集約しています。真栄城は編集綱領では「住民のための新聞」と明確に位置付け「社会的事象を公正な立場で観察し、建設的編集方針を堅持する」と明言しました。なお本社は、2005(平成17)年の創刊50周年の節目の年を境に新たに社是、編集綱領を定めるにあたり創業者の意志を継続、堅持するため社是の中で「読者との信頼関係をゆるぎないものにする」ことを掲げ、「郷土に根ざした 確かな視点」で「正確かつ公正な記事と評論」を旨とすることを明確にしました。
2010(平成22)年は、宮古毎日新聞社にとって大きな節目の年であります。25年余にわたり本社の経営に全力を傾注してきた真栄城宏から未熟ながら平良覚が7月1日より6代目社長を引き継ぐことになりました。歴代の社長が築き上げてきた宮古毎日新聞社の歴史の重みを背負うことになりますが、創業以来の理念を損なうことなく、さらには宮古毎日新聞を支援しご協力いただいてきた地域の読者及び広告主の皆様への感謝の心をこめて鋭意努力する所存でございます。
地域にあって宮古毎日新聞社が主催する文芸、書道展、囲碁、野球、ゴルフ等々各分野にわたる11の主催事業をとおして地域社会との連携を深め、新聞の使命である政治、行政、経済等公益にかかわる正確な情報を迅速正確に提供し、地域社会の文化、福祉および産業の発展に寄与することは当然のことであります。しかし、電子機器の発達はIT産業の急激な進展を促し世界規模での情報の流れはとどまることを知らないのが現状です。離島僻地の区別なく様々な情報の氾濫する社会にあって宮古毎日新聞社は、時の流れをしっかり捉え多様な情報を提供するばかりでなく、ホームページを刷新して宮古島の情報を9月19日の創刊記念日をもって世界に発信します。
宮古毎日新聞が世代をこえて宮古圏域の皆様の支援を受けられていることは、創刊号に寄せられた琉球政府や民政府を始め各界を代表する方々の祝辞に述べられた期待にたがうことがなかったことと、読者および広告主との信頼関係があったからだと考えています。
これからも宮古圏域の皆さんとともに歩む新聞であることを肝に命じ伝統と社風を堅持し懸命に努力するよう決意を新たにしています。地域の皆様のご教導を心からお願いします。
平成22年9月19日