「教育環境の充実図る」/市議会9月定例会一般質問
学校規模適正化で市長/4氏が統廃合問題ただす
開会中の宮古島市議会(下地明議長)9月定例会は21日から一般質問が始まった。初日は6人が登壇し、各地での説明会で反対意見が続出している小学校の規模適正化・統廃合問題については4人が質問。下地敏彦市長は児童生徒数の減少が続く実情を示した上で「教育の恩恵を児童生徒が等しく受けられるようにしたい」と規模適正化を推進したい考えを示した。きょう22日も引き続き一般質問が行われる。
学校統廃合問題に関し下地市長は「多くの反対があることも学校がコミュニティー活動の中心的役割を果たしていることも認識している」とした上で「教育環境の充実、整備を図ることは行政の重要な役割。現状のままで良いのか、広く意見を聞くことは行政の責任として当然」との持論を展開。一方で、児童生徒が減少している現状を示し「増える見通しは立っていない。宮古島市の児童生徒が等しく恩恵が受けられるようにしていきたい」と充実した教育環境の構築に向け、学校規模適正化方針を推進する立場を示した。地域説明会への出席については下地市長は「一番適当な時期に出席して市民と対話を深める」などと述べるにとどめた。いずれも下地博盛氏の質問に対する答弁。
規模適正化基本方針に反対する署名活動が行われ、署名が市長に届けられた場合の対応について砂川明寛氏がただすと、下地市長は「地域からの要望であれば、その内容については十分に検討していく」と答えた。
「規模適正化スケジュールに無理があるのでは」と指摘する佐久本洋介氏に対し川上哲也教育長は「地域の理解が得られれば決して無理なスケジュールではない」と回答。「地域説明会で反対意見しか出ないのは、反対の雰囲気の中で賛同意見が封じ込められているのでは」との質問には「賛成者も多いと思っている」との考えを示した。
規模適正化が計画通り行われた場合に減少する教員数と、その経済効果について川上教育長は「事務職員も含め132人の教職員が減少する。その給与は推定で年間8億7974万円になり、経済的な損失はないとは言えない」としながらも「教育環境適正化の議論に経済効果を持ち込むのは適切ではないと考える」との思いを述べた。新城啓世氏の質問への答弁。
この日はそのほか、富永元順氏が畜産、観光振興など、高吉幸光氏は農業行政や「花の王国」事業などについて市当局の考えをただした。