「TPPへ拙速参加は反対」/市議会9月定例会
下地市長が意向示す
宮古島市議会(下地明議長)9月定例会は26日、一般質問3日目を行い6氏が登壇して、当局の見解などをただした。環太平洋連携協定(TPP)参加、下地島空港の利活用などについての質問が出た。また4氏が福嶺、宮原など4地区の住民説明会で反対意見が続出している学校規模適正化と統廃合について質問した。TPPについて下地敏彦市長は拙速な参加には反対する意向を示した。きょう27日は一般質問最終日で5人が登壇する。
TPP参加に関して下地市長は「地域の実情を無視した拙速な参加には反対する」とした上で「市としては新たな農業振興策の実施なくしてTPPに参加しないという意思表示をすることは必要だ。安心して持続的に農業の再生産ができるように県、JAなど関係機関と連携して取り組む」と答えた。仲間則人氏への答弁。
「下地島空港の災害支援拠点と訓練飛行場の両立はできないのではないか」との上里樹氏の質問に対し下地市長は「訓練は毎日行ってはいない。日本航空は撤退し、今は全日本空輸だけになっている。現在あまり活用されていないので、より活用を図るために県に国際緊急支援活動の拠点にすることで効率的に使えると要請している。空港のスペースや使用時間から考えても十分に両立はできる」と答弁した。
学校規模適正化・統廃合により市の経済状況がどうなるかについて、池間豊氏から考えを問われた下地市長は、適正化により市の教員数が減少することで市の経済へ影響が及ぶ可能性は認めながらも、「今、われわれが議論しているのは、どのようにして子どもにより良い教育環境を整備するかということ」と規模適正化と経済問題は分けて考えるべきとの見解を示した。
垣花健志氏が旧市町村から合併により引き継ぐ形で2005年10月に制定された市環境美化推進条例では、地域環境美化促進計画の策定や「環境美化の日」を設定するよう規定されていることを挙げ、その現状についてただしたところ、国仲清正福祉保健部長は、いずれもまだ策定、制定されていないことを明らかにした。