経済効果は3億2600万円/おきぎん経済研が試算
今年のトライ宮古島大会
おきぎん経済研究所(那覇市)は、今年4月24日に行われた全日本トライアスロン宮古島大会の経済効果について、直接効果と間接効果を合わせた合計は約3億2600万円で、前回に比べ約3%減少したとの試算を発表した。
27回目となった今年の全日本トライアスロン宮古島大会には1346人が出場。前回比では57人減となったが、ここ10年ほど1400人前後で推移している。
1346人のうち、県外からの参加は1086人、宮古島市以外の県内から117人、宮古島市から86人、海外からは57人だった。同研究所の推計によると、参加選手とその家族、マスコミ関係者、ボランティアなどを合わせた参加者総数は約6970人で、この人数を基に経済効果の試算が行われた。
直接効果は、宿泊や飲食、土産購入など参加者総数による市内での消費支出額が約1億500万円、大会運営にかかる費用総額などが約8900万円で合計約1億9400万円。直接効果である財産やサービスを生産する上で他産業へ波及する間接一次効果は約8000万円、直接・間接一次効果により各産業から生じる雇用者所得が消費活動を通じて各産業に及ぼす間接二次効果は約5200万円で間接効果の合計は約1億3200万円、直接・間接効果を合わせた総合計は約3億2600万円と試算。前回比では約3%の減となった。
産業別に見ると、直接・間接効果を合わせた経済効果が最も高いのは「サービス業・その他」で1億5900万円。次いで「製造業」の4700万、「商業」3900万円、「金融・保険・不動産」3300万円などとなっている。
また、付加価値の誘発額は総額で約1億7100万円と推計。これは08年度の県内総生産額約3兆6974億円の約0・005%、同年の宮古島市純生産額約1000億円の約0・17%に相当する。雇用誘発効果では37人の雇用が新たに誘発されたものと試算する。
同研究所は、経済効果が前回比で約3%下回った要因を、県外からの参加者減少に伴う市内での消費支出額の減、参加費収入減などによる大会運営費の減額と分析。今後の経済効果向上のためには、他地域で開催される各種スポーツイベントとの明確な差別化を図った地域特色のあるイベントとすることが求められるとの考えを示している。