豊かに育つ保育の実現へ/県保育士会宮古支部大会
永年勤続者に感謝状贈呈
第32回県保育士会宮古支部保育大会が15日、市中央公民館大ホールで開かれた。永年勤続者に感謝状が贈られたほか、西城保育園による県保育研究会に向けての中間発表、沖縄女子短期大学の鎌田佐多子教授による講演などが行われた。
「子どもが豊かに育つ保育の実現~子どもの心を育てよう~」を主題に行われた支部保育大会。開会式で県保育士会宮古支部の友利美江子支部長は「子ども一人一人の最善の利益を願う私たち保育士は、保育の質の向上を図り、安全安心な保育を保証し、力を結集して活動を展開することが求められている」とあいさつした。
10年以上の永年勤続者として東保育所の根間玲香さんと奥平美佐子さん、下地保育所の前泊美佐代さんに友利支部長から感謝状が手渡されたほか、全国保育士会や九州社会福祉協議会の永年勤続や全国保育協議会長感謝状受賞者が報告された。
研究中間発表では西城保育所の下地美恵子さんと砂川文子さんが、「喜んで食べる子をめざした食育実践~栽培を通して食への興味・関心・意欲を育てる~」をテーマに取り組んでいる研究経過や実践内容を紹介した。園児が自ら種まきを行って育てたゴーヤーを使ったジュース作りや、収穫した野菜を使ってのピザトースト作りなど、今年度、実際に行った実践事例について、その狙いや子どもの反応、考察結果などを説明。「栽培、収穫する喜びを味わうことで食材に関心を持つことができ、クッキング体験により作る喜びや食べる楽しみにつながった」や「家庭での食についての会話も増え、子どもだけでなく保護者にも変化が見られた」などとする中間まとめを報告した。
鎌田教授は「保育実践と自己評価」をテーマに、グループ討議形式で講演を行った。評価は計画などの改善に結びつくものでなければならず、保育の質向上のために行われるものであることを強調する鎌田教授。保育所の年間計画は同所の保育課程に基づき決められるものとしながらも「大事なことは年内計画の実施ではなく、今年の子どもの今に合う保育計画を立て保育していくことが柱となる」との考えを示した。