ガの幼虫が大量発生/市内の街路樹
市と県、枝打ち作業で対処
街路樹として市内各所に植栽されているホウオウボクにガの幼虫が異常発生していることが18日、分かった。樹木のみならず、民家や商店の軒先にまで這い出して来ることから、付近住民からの苦情が市役所や県土木事務所に相次いでいる。大量発生している虫はガの仲間ホウオウボククチバの幼虫で、植栽された葉を餌にしている。市建設部と県土木事務所は駆除のための枝打ち作業に乗り出した。
市内の道路で同幼虫の発生が著しい場所は、旧ターミナル交差点から南東方向に延びる市管理の中央縦線通り。同幼虫の人体への直接的な害はないが、枝から落ちて人の体にまとわりつくなどの被害や、この虫を餌にして群れるスズメのふんが周辺の環境衛生を悪化させている。
同通り沿いで飲食業を営む店主は「虫が店の玄関に固まって群れることが多く、大変迷惑している。形が気持ち悪いことから、お客さまが玄関先で帰ってしまうこともある」と困惑した表情で話した。また、毎年の様に大量発生することから、「ホウオウボクの植栽自体を見直す必要もあるのでは」と厳しく指摘した。
県によると、今のところ枝打ち作業と、その後の洗浄で対処している状況。場合によっては「トレボン」や「スプラサイド」などの農薬散布による駆除も検討しているが、沿道が通学路に指定されているなどの理由で、農薬散布は見合わせているという。