県営総合運動公園 誘致促進協が設立/宮古島市
県に調査費計上要請へ
下地敏彦市長は25日、県営広域公園(宮古総合運動公園)誘致促進協議会を設置し、委員7人に委嘱状を交付した。11月上旬にも仲井真弘多知事に要請文を手渡し、次年度県予算に調査費の計上を求めるなど、実現に向けた要請活動を展開する。各種スポーツイベントの開催やキャンプの受け入れ体制強化のほか、災害時における市民の避難場所としての防災機能を兼ね備えた施設整備を目指す。同協議会会長に選任された下地市長は「宮古島市の全ての人たちの総意という要請活動をしなければいけない」と強調した。
県営広域公園は50㌶以上の敷地面積が必要。市は既設の公園も視野に入れながら、施設規模や場所などの選定作業を県と意見交換しながら進めていきたい考え。
誘致については市町村合併前、池間島で計画が持ち上がったが地元住民などの反対で断念した経緯がある。2002年には、当時の宮古市町村会で平良の大野山林を候補地として決定したが実現できなかった。
県営の広域公園や総合公園、運動公園、地区公園は北部、中部、南部、八重山の各地域に計8カ所整備されているが、宮古地域には整備されていない。
このため、関係者からは県全体の配置バランスや地域振興の観点から、宮古地域での整備が強く求められている。
同公園の誘致は下地市長の公約でもあり、宮古体育協会も早期整備を市に要請していた。下地市長は「来年度予算要求に向けて、全てのエネルギーを結集してほしい」と委員らに呼び掛けた。
委嘱状交付後の第1回総会では、「早期実現のための予算確保に向け、官民一体となって陳情及び要請行動を展開する」とした規約内容などを承認した。
また、仲井真知事宛に要請する要請文についても承認。同要請文を持って、来月上旬にも要請行動を展開する方針だ。
承認された要請文では「スポーツのメッカづくりへのさらなる推進には、各種スポーツ施設の充実や受け入れ体制の強化が必要不可欠」と指摘。その上で「スポーツ熱が盛んな本市において、総合的な運動公園の整備は最重要課題」と明記した。
また、大災害が発生した場合の避難場所となる災害拠点施設確保の重要性も盛り込み、「単にスポーツ施設として建設するだけでなく、防災機能を兼ね備えた施設を整備し、住民の安全・安心を確保することが必要」としている。
誘致促進協議会のメンバーは次の通り。
会長=下地敏彦(市長)▽副会長=本村博昭(市体育協会長)▽委員=下地明(市議会議長)川上哲也(市教育長)下地義治(宮古島商工会議所会頭)豊見山健児(宮古島観光協会長)島尻清子(市婦人連合会長)中尾忠筰(宮古青年会議所理事長)