2011年産 マンゴー輸送実績517㌧
生産量、出荷時期の予測課題
2011年度第2回宮古地区青果物流通対策推進協議会(宮古農林水産振興センター主催)が8日、航空、船舶、配送などとJA沖縄など関係機関が出席して行われた。11年産マンゴーの輸送実績が各航空会社から示された。輸送総量は約517㌧。生産量、出荷時期などの予測が把握できないため、輸送の対応が困難だとの指摘が船舶会社などから出た。宮古農林水産振興センターもこれが最大の課題ととらえ、今後積極的に情報の収集に取り組む方針を示した。
日本トランスオーシャン航空(JTA)のマンゴー輸送実績は6月が1・2㌧、7月が259㌧、8月が57㌧の合計317・2㌧。全日本空輸(ANA)は7月が120㌧、8月は80㌧の計200㌧だった。
JTAやANA、平良港運などの輸送会社からは「出荷の時期と量の予想あるいは情報がないため、リーファーコンテナ(船積み用の温度調節ができるコンテナ)などの手配が困難な状態が続いている。予想量の把握をしてほしい」と強い要望が出た。
同センターはマンゴー生産農家から生産予測の収集をこれまでも試みてきたが、積極的な協力が得られていないことを明らかにした。
輸送を担う航空会社からは「マンゴーの品質を維持したまま輸送する努力をしている。農家に協力を求めてほしい」と望む声があった。
流通のための予想生産量の把握を含め、マンゴーの生産振興を図るため、市マンゴー産地協議会がアンケート調査を主要生産農家に実施する。これらの情報を元に同センターは生産実績などをデータベース化し、今後の生産予想などに役立てていく方針。
また、那覇まで船の直行便で輸送し、那覇-東京を航空機で運ぶ、マンゴーの船舶・航空複合輸送のシミュレーション追跡調査の結果も報告された。
7月に行われた試験輸送ではリーファーコンテナ内の温度・湿度は比較的安定しており、荷崩れもなく宮古-那覇間の輸送を船舶に置き換えても、鮮度には大きく影響しないなど、今後生産量の増加が見込まれる中で、滞貨させずに輸送する手段として期待できる輸送方法であるとの結論を示した。