苧麻績み展示会が開幕/下地公民館
昔ながらの地機織実演
宮古苧麻績み保存会(神里佐千子会長)主催の「第4回苧麻績み展示会」が3日、2日間の日程で市下地公民館で開幕した。観客らは、昔ながらの地機織の実演や糸車で糸に撚りを掛ける実演などを興味津々に見入っていた。
展示会は、文化庁による文化財保存技術保存事業を活用した苧麻糸手績み技術者養成事業の一環。宮古島や伊良部島、多良間島の計教室で養成講座を開設し、今年で10年の節目。今回は研修生122人の成果品と講師16人の参考作品を展示している。併せて講師らの苧麻繊維採りから糸作りまでの工程の実演、会員らによる苧麻糸や苧麻を使った小物を展示・販売している。
宮古織物研究会の仲間伸恵さんが、昔の織機を再現した地機で機織りを実演。観客らは、反物の仕上がり具合などを見入っていた。
源河サダさん(74)らは、宮古方言でヤマと称する糸車で経糸と緯糸を紡いだ。糸の数は、経糸が2本、緯糸が1本。右手で糸車の取っ手を適当な速さで回すと、糸はねじられ長い経糸になった。宮古上布1反の糸の長さは約15㌔とされる。
源河さんは「若い後継者が育ち、宮古上布を継承・発展させることを期待する」と語った。