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教育・文化
2011年12月9日(金)9:00

先進農家訪ね研修/宮総実高3年生

就農意識の高揚促進


肉用牛先進農家の上地さんから話を聞く生徒たち=8日、上野大嶺

肉用牛先進農家の上地さんから話を聞く生徒たち=8日、上野大嶺

 高校生の就農意識高揚などに役立てることを目的とした2011年度の先進農家視察研修(主催・宮古地区農でグッジョブ推進会議、宮古総合実業高校など)が8日、行われた。同校生物生産学科の3年生22人が、農業のプロの現場を訪ねて話を聞き、実践を目の当たりにした。肉用牛経営の上地良淳さん(55)=上野大嶺=は「宮古では若い皆さんの農業参入が、求められている。農業はきついなどといわれた時代は、終わった。将来の職業に農業を選び、盛り上げてほしい」と激励した。

 上地さんは、母牛や子牛などを合わせて120頭以上を飼う農業生産法人「大海」の経営者。2001年に宮古で初めて、子牛の超早期離乳という技術を導入した。それ以前は母牛と一緒に、3~4カ月飼育。現在は4~5日で母牛から離し、小屋で飼っている。

 同技術の導入で出産サイクルが11・6カ月に短縮され、下痢で死亡する子牛はほぼゼロになったという。

 上地さんはこの例から農業では革新・創造性も大事だと強調した。

 畜産コースの伊佐祐輝君は「牛が全体的に大きい。育て方上手だなと思った。習ったことを、学校の勉強に役立てたい」と感想を語った。

 一行はこの後、上地登さん(栽培品目・マンゴー)、伊志嶺一之さん(同ゴーヤー)、宮平浩幸さん(同カボチャ)の畑を巡り研修した。

 出発式でグッジョブ推進会議の下地秀一会長は「宮古では地下ダムなどの農業施設が整い、マンゴー生産は日本一になった。一方、後継者確保が課題になっている。先輩たちの経営哲学などに触れて、農業をやってみようと思う人が、出て来てほしい」とあいさつした。


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