生産量、県全体の4割/宮古10―11年産キビ
夏植え8割 増産へ課題
2011―12年産サトウキビの製糖操業が行われている中、宮古地区の10―11年産サトウキビの生産量が県全体生産量の39・5%を占めていることが県のまとめで分かった。全県の生産量は82万403㌧、このうち宮古地区の生産量は32万4199㌧だった。
作型は沖縄本島(離島含む)が株出し生産が中心であるのに対して宮古地区は夏植えが圧倒的。全体の8割に及んでおり、今後の増産に向けて課題が残った。
県のまとめによると、県内の地区別生産量は▽北部7万4370㌧▽中部4万5583㌧▽南部25万6691㌧▽八重山11万9561㌧―だった。
北部、中部、南部を合わせた沖縄本島の生産量は37万6643㌧だが、4年連続で30万㌧台となった宮古地区の生産量はこれに迫る勢いで、県内における一大産地を数字が裏付けた。
収穫面積は沖縄本島全体で6951㌶、宮古地区は4150㌶、八重山地区は1660㌶だった。
生産量の面では県内のサトウキビ産業をけん引する宮古地区だが、作型別生産実績を見ると夏植え一辺倒の生産体系は課題の一つに挙げられる。植え付けから収穫まで1年半かかる夏植えが全体の83・6%を占め、春植えは8・5%、株出しは7・9%だった。
今後の増産に向けて収穫面積の拡大は必須。このため関係団体は一年一作の春植えと株出しを推進している。一年一作のサトウキビが増えれば現状と比較して収穫面積が拡大、比例して増える生産量を農家所得の向上につなげる考えだ。
春植えや株出しは、少しずつ増えているが、11―12年産の作付け状況を見ると春植えが約8・5%、株出しが約11%(宮古島市)と依然として夏植えの比重が大きい。沖縄本島全体の株出し70・9%と比べると大きな開きがあり、一層の増産に向けては、春植え、株出し生産のさらなる推進が求められそうだ。