野原集落でサティパロウ/国指定重要無形文化財
パーントゥらが厄除・招福
国指定の重要無形文化財「サティパロウ(里払い)」が17日、上野地区の野原集落で行われた。子供パーントゥらを先頭に後方の女性たちが「ホーイホーイ」と唱えながら集落内を練り歩き、厄除・招福した。
毎年旧暦12月の最後の丑の日に執り行われる悪霊払いの伝統行事。
参加者らは、聖地の大嶽に向かって向こう一年間の豊作、無病息災を祈願後、集落へ出発した。
子供パーントゥが仮面を着け、小太鼓をたたく役とホラガイを吹く役と一緒に先頭を歩いた。後ろからは女性たちがクロツグ(方言名マーニ)とセンニンソウ(同タドゥナイ)で組んだ草冠をかぶり、さらに腰に巻き、両手に悪霊払いのヤブニッケイ(同ツッザギー)の枝葉を持って続いた。
道路の四辻では二重の円をつくり、外側の女性たちが内側の子供たちを見守った。女性たちは内側に向かって「ウルウルウルウル」と唱えた。
再び子供パーントゥらが一番先に歩き、全集落内をはらい清めた。
パーントゥ役を初めて務めた上野小5年の久高要太君は「一生懸命頑張った。とても楽しかった」と感想を話した。