締切日過ぎてから受理/ドイツ村指定管理者募集
市「その後、書類そろった」
宮古島市がうえのドイツ文化村施設の指定管理者を募集した際、応募締切日を過ぎていたにもかかわらず、1団体からの応募書類を受理していたことが25日までに分かった。市は「提出書類が不備だったので受理しなかったが、その後、書類がそろったため受理した」と弁明した。指定管理者の選定委員会は23日に行われ、応募した3社のうち南西楽園リゾートが選定された。
指定管理者の募集の締め切りは昨年12月1日午後5時必着だった。市観光商工局観光課によると、南西楽園リゾートなど2社は期日内に申請書を提出し受理されたが、別の1団体は締切間際に申請書を持参した。
提出書類は六つあったが、うち四つの書類が不備で、締切時間の午後5時を過ぎたため受理しなかったという。
しかしその後、課内などで検討した結果、書類がそろえば受理できると判断。同団体に連絡し、締切日を20日以上過ぎた先月22日の「仕事納め」に受理したという。
選定委員会長の長濱政治副市長は25日、本紙の取材に「時間ぎりぎりだったとはいえ(申請書を持参してきた団体には)もっと丁寧に指導すべきだった」と述べ、市の対応のまずさを認めた。
担当した観光課では「申請の意思表示があったとして、申請書を持参した日にさかのぼり受理することにした」と釈明した。
同件については25日の議会運営委員会の中でも与野党の議員が指摘。「『(書類を)準備するなら(締切日を)延ばしましょう』とういうのはいかがなものか」、「(応募や選定委員会を)仕切り直しすべきではないか」などと市の不手際を批判した。
また、指定管理者選定委員会に委員の奥原一秀観光商工局長が島外出張中のため欠席したことを問題視。野党議員から「担当局長が不在のまま委員会を開くのは議会軽視ではないか」との厳しい意見があった。
うえのドイツ文化村指定管理者の指定については30日の市議会臨時会に議案として提出される。
議運では「重大な案件」として、臨時会の本会議のほか常任委員会に同議案を付託し集中審議をする方針。